一保堂茶舗 京都本店
カフェ創業300年の日本茶専門店



三百年の茶の薫り — 京都寺町に宿る日本茶の殿堂
寺町通二条を歩くと、「茶 一保堂」と染め抜かれた白い暖簾が目に飛び込んでくる。1717年(享保2年)創業、京都御所にほど近いこの地で三世紀以上にわたって日本茶の文化を守り続けてきた一保堂茶舗。単なる茶屋ではなく、上質な茶葉の目利きと、飲む人へのていねいな案内を使命とする「茶の哲学」を体現する場所だ。
基本情報
- エリア
- 河原町
- 最寄駅
- 京都市役所前駅
- 価格帯
- ¥1,000〜¥1,999
- 営業時間
- 10:00〜17:00(L.O. 16:30)
- 定休日
- 毎月第2水曜日
- 住所
- Tokiwagichō, Nakagyo Ward, Kyoto, 604-0915, Japan
- @ippodo_tea(3.0万 followers)
享保2年から続く茶舗の歴史
初代が「近江屋」として開業したのは1717年。その後1846年(弘化3年)に「一保堂」へと改称。名の由来は「一つの宝を末永く保ち続ける」という意であり、時代が移っても揺るがない品質へのこだわりを象徴している。現在地・寺町二条への移転は1864年(元治元年)のことで、以来160年以上、同じ場所で暖簾を掲げ続けている。天井に近い壁一面に並ぶ古い茶壺、カウンターに並ぶ全銘柄の茶葉——店内に足を踏み入れると、時間が少しだけゆっくりと流れ始める感覚を覚える。
2023年12月リニューアル — 無有建築工房が描いた「現代の茶室」
喫茶室「嘉木」は2023年12月15日にリニューアルオープンした。設計を手がけたのは東京丸の内店も担当した無有建築工房。寺町通を望む「寺町の間」、落ち着いた「奥の間」、そして7席のカウンター席の三空間で構成される新しい嘉木は、座る場所や時間帯によって全く異なる光と雰囲気をまとう。天井から床まですべて新調されながらも、老舗らしい静謐さは見事に継承されている。
おすすめの楽しみ方
喫茶室嘉木では、全メニューに和菓子が付く。スタッフが各お茶の特徴・最適な湯温・淹れ方を丁寧に説明してくれるため、初めての方でも安心して本格的な日本茶体験ができる。
人気メニュー(税込):
- 嘉木(煎茶) 850円 — 甘味と渋味のバランスが絶妙な定番
- 麟鳳(玉露) 900円 — 60度に湯冷ましし、旨味を最大限に引き出す
- 天下一(玉露) 1,900円 — 最高級品、濃密な甘さ
- 京極の昔(薄茶) 700円 — 初心者におすすめの薄茶
- 雲門の昔(濃茶) 1,200円 — とろりとした濃厚な抹茶
価格帯は600円〜1,900円。和菓子付きで完全禁煙。予約不可のためピーク時は行列になることも。
混雑を避けるコツ
開店直後(10:00〜10:30)か、平日の14:00以降が比較的空いている。週末や連休は11:00前から行列が出来ることがある。第2水曜日は定休日。
四条・烏丸・河原町エリアの楽しみ方ガイド
おすすめ散歩ルート
一保堂茶舗を起点に、北へ徒歩3分で京都御苑の堺町御門。お茶の後に広大な御苑を散策するのが定番コースだ。南へ10分歩けば御池通・四条エリアへ。寺町通沿いには古書店や老舗の香具師が並び、散策自体が旅の醍醐味となる。
季節ごとのベスト
- 春(3〜4月): 京都御苑の桜と組み合わせた「お茶と桜散歩」が最高。苑内の近衛邸跡の枝垂れ桜(3月下旬)は圧巻。
- 夏(6〜8月): 嘉木の涼しい室内でいただく冷たい玉露は格別。祇園祭期間中は周辺も賑わう。
- 秋(10〜11月): 紅葉の頃、御苑内も色づき美しい。新茶ではなく熟成された茶葉の旨味が増す季節。
- 冬(12〜2月): 濃茶でほっと温まる冬の茶体験。雪化粧した寺町通も風情がある。
近隣の隠れた名店
- 一澤信三郎帆布(徒歩20分・岡崎): 京都の帆布鞄の名店。一保堂の紙袋と組み合わせて「京都の買い物」を完成させたい。
- 村上開新堂(徒歩3分・寺町二条): 明治創業の老舗洋菓子店。ロシアケーキが有名。
- 二条城(徒歩15分): 世界遺産の城。一保堂からの散歩コースにも最適。
- 出町ふたば(徒歩20分・出町柳): 名代豆餅で知られる創業1899年の老舗和菓子店。早朝から行列ができる。